何か急に知りたくなっちゃったんだよねぇ...
アイツが家出した訳
一通りのトレーニングを終えたは、未だに体を動かしているケビンマスクに声をかけた。
「ねぇ、ケビン」
「どうした?」
「前から気になってたんだけど...ケビンが家出したのってどうして?」
一瞬ケビンマスクの動きが止まり、目線は明後日の方向を見ていた。
「そういや、には話してなかったか...」
「あ、別にどうしても聞きたいって訳じゃ...」
慌てては手を振る。
「いい機械だから話してやる。あれは、オレがまだ子供の頃だった...」
十数年前。
いつものように、父ロビンマスクから与えられた教材を嫌々こなしているケビンマスクのところに、ロビンマスクが姿を現した。
『ケビン』
『ダディ、何か用?』
『最近、頑張ってるようだから、これを渡そうと思ってな』
ロビンマスクが差し出した物、それは最新機種の携帯電話であった。
『ダディ...これ...?』
『ささやかな褒美だ』
『...あ...有難う、ダディ!』
「へぇ...携帯をもらったんだ」
ベンチに腰掛けながら、はケビンマスクの話を聞いていた。
「あの頃は携帯を持てたことに喜びを感じていた......が!!」
「...が?」
「喜びもつかの間だった...」
携帯電話を持ち始めたケビンマスクは、嬉しくてたまらなかった。
学校へ行くときは勿論、トレーニングするときなど一時も携帯電話を離さなかった。
ピピピ...
メール専用の着信音が鳴り、ケビンマスクはドキドキしながら携帯を開けた。
最初にメールを送ってくれた人は誰なのか? 早まる気持ちを抑えながら、ケビンマスクが携帯を開けた途端...固まった。
『学校が終わったら即トレーニング開始だ。早く帰って来い』
メールを最初に受信した人物は、自分の父親だった。
まぁ、最初はよくあることだ...そう思いつつ、ケビンマスクは家へ戻った。
だが、これがケビンマスク家出につながる序章だった。
学校へ行き、授業を受けているときに携帯のバイブが響き、中を開けてみるとそこには...
『ちゃんと授業を受けてるか? サボったら練習メニューを増やすからな』
またしても、父親からのメールだった。
このメールが来る五分前にも同じような内容で来たばかりだ。
授業中に限らず、トレーニングをしている時や、友人と一緒に遊んでいるときでも、耐えず父親からの(かなり)嫌がらせメールは頻繁に届いた。
『今、何処にいるんだ? そろそろ学問の時間だぞ?』
『早く帰って来い。今日は格闘技術の応用を...』
『今日の練習メニューは...』
『......絶対この家を出てってやる...!!』
幼心の中に、ケビンマスクはそう誓った。
「......そしてオレはとうとう我慢出来なくなり、家を飛び出したんだ...」
「......(汗)」
どう突っ込んでいいか、分からなかったであった。
「...で、今も携帯は持ってるの?」
「あぁ...ダディにはメアドや番号を変えたことは一切、教えてないが...」
よっぽと嫌だったんだな...とは、しみじみ思った。
「じゃあ...私ともメールしたくないよね...あんなに嫌な思いしたんだから...」
「あ、のメアドと電話番号は既にオレの携帯に登録してある」
冷たい風が吹き、は固まってしまった。
「......は?」
「それだけじゃないぞ。の自宅の場所、今日の朝食メニュー、スリーサイズ・身長、体重、あとは...」
「そこまでいったら完璧にストーカーだろぉが!!」
「心配するな。オレしか知らない」
「アンタがよくても、私が困るんじゃボケぇ!!」
ありったけの力を込めて、はケビンマスクを殴り飛ばした。
その後、はケビンマスクに内緒でメアドと番号を変えた。
オマケ☆
「でね、この時...」
「えぇ、そうなの?」
久しぶりの休日、は凛子と一緒に買い物に行くことになり、他愛のない会話をしながら街中を歩いてるときだった。
ピピピピ...
「。携帯、鳴ってるよ」
「本当だ。キッドか、ガゼルか...」
『差出人:ケビンマスク』
「......受信拒否...っと...」
「ど、どうしたの?」
「あぁ、悪戯メールが来たんだ」
「最近、多いよねぇ...」
ついこの間、変えたばかりなのに...! 何で知ってるんだ!?
の苦悩は続く...
END
ケビンが家出した本当の理由(大嘘/笑) ロビンがケビンに携帯を持たしたら、このような状況になってたのではないかと思い、書いてみました☆ 何か、アホらしい内容になってしまった...(汗)